~療育・教育プロ先生&知的障害児の母であったらいいなをかたちに~
絵カードで子どもとのコミュニケーションの幅を広げよう!!

概要

療育・教育プロ監修のもと、実際に知的障害のある息子でも使用しモニタリングを重ねながら、あったらいいなをかたちにし、こだわりにこだわり抜いた絵カードの販売を開始致しました。

ウォールポケット×絵カード

– ウォールポケットに入れると一目見て時間軸・やることがわかるので視覚的に見通しが立てやすくなります。

リングカード×絵カード

– リングカードを使えば、気軽に持ち運びができ、外出先でも意思疎通がはかりやすくなります。

本文

絵カードとは

子どもが日常生活で必要なお仕度や生活行動、また感情面などを、視覚的にカードのイラストと文字でみせながら、イメージや認識させやすくするものです。時系列に順を追って説明し、視覚的に見通しを立てやすくすることで、情緒面でも比較的安心しやすくなる為、療育現場などではほとんどといっていい程よく使用されています。

使用方法によっては、時計の見方やひらがなも一緒に覚えることもできる為、知育的にもとても役立つ他、感情を言語化するのが苦手なお子さんにとっては、絵カードで自分の気持ちを示す事で、親子双方向の意思疎通がとりやすくなり、コミュニケーションの幅も広がります。

制作のきっかけ

軽度知的障害である5歳の息子が、療育施設で過ごす姿を見守る中で、絵カードで視覚的なサポートを受けながらだと、スムーズに課題に取り組めたり切り替えができていたのをみて、これを家庭でも取り入れたらもっと親子の意志疎通がスムーズになるのではないかと思ったのがきっかけでした。

また、ご家庭でつい言ってしまうであろう、「何度言ったら分かるの?!」、これ、結構言う方もおそらく言われる方もストレスだったりしますよね?!
その解決方法として絵カードはとても有効であるとも思いました。

日々、子育てのお悩みをご相談頂く中で、「何度言っても聞いてくれない!だから、強く叱ってしまって、後から自己嫌悪になる」、このご相談が非常に多いなと感じています。
そういったご家庭のストレス軽減の1アイテムとして、ご活用頂けたらという想いもあり、制作に至りました。

制作メンバーの紹介と想い

幼稚園教諭を17年経験し、約400人の子どもたちや保護者の方々に寄り添ってきた幼児教育のプロであるひとみ先生がメインとしてデザイン、制作しました。また、デザインをするにあたり、大学の養護学校教員要請過程で学び、支援学校と支援学級で約10年勤務をご経験されているしげこ先生にもアドバイスを頂きながら、文字の大きさや配置にも工夫を重ねました。

しげこ先生は、「10人いれば10人の見え方があり、たまにお子さんによっては、非常にシンプルな棒人間のようなイラストが一番理解しやすかったという場合もあります。ですが、先ずは、絵カードの活用方法も色々ありますし、家庭内だけでなく、教員の方にもぜひ使ってみてもらえたらよいですよね。」とのこと。また、ひとみ先生は、「こんなのがあったらいいな…を形にしてみました。日常の生活の中のちょっとしたお手伝いができたら嬉しいです。」とコメント下さっています。

息子の活用事例

5歳(年長)、男の子、軽度知的障害である息子の場合には、出かける際の切り替えがなかなか上手くいかず遊び続けていたかったり、逆に帰宅した際に、何よりも真っ先におもちゃで遊びたくなってしまうケースが多かったので、玄関の見やすい位置にウォールポケットに時系列に絵カードを入れて使用しています。

『保育園からの帰宅時』の例

  1. 玄関を入って先ず、帰宅後にすることの一連の流れを絵カードを指差しながら説明する
  2. 「くつをぬぐ そろえる」カードを抜いてみせる
  3. ②ができたら、カードを裏返してウォールポケットに戻す
  4. 「てあらい うがい」カードを抜いてみせる
  5. ④ができたら、カードを裏返してウォールポケットに戻す

上記のような流れで使用していました。一つ一つの動作が出来たら、出来た事をとても褒める、また、全てのカードが裏返って完結したら、もっともっとうんっと褒めてあげる、そのような事を繰り返していました。

ですが、生活活動ばかりだと、つまりそれは、親がやってほしい、親からの要求ばかりの為、途中、必ずといっていい程、飽きてしまっていました。
そこで、「秘密兵器」の『おたのしみ』カードを作ってもらい、飽きてそうなタイミングで投入するようにしだしたところ、見事に完結できるようになりました。

『おたのしみ』例

  • はみがき前・・・デザートタイム
  • おふろ前・・・入浴剤や水鉄砲等おふろで遊べるアイテムを選べる券
  • ねる前・・・タイムタイマー(※)で時間を決めて、絵本・おもちゃ遊び・YouTube等

など

絵カードを活用するようになり、約半年が経ちましたが、今では保育園帰りの自転車の後部座席に座りながら、家が近づくと、
「1番、くつをぬぐ そろえる」
「2番、手洗い うがい」
と、すっかり記憶し、自分で唱えながら玄関に入り、絵カードをみなくても行動できるようになってきました。
お兄ちゃんが帰宅し靴がそろっていないと、「にぃに~!靴そろえていないよ!」と、注意までするようになっていて感心します!(笑)

代表者の想い

子育ては親の思うようにはいかない、それが分かっていても、やはり日頃忙しいパパママさんにとって、子どもとの意思疎通は極力円滑にノンストレスで行い、楽しく育児を行いたいと思うもの。絵カードは、以前は療育的観点で使用される事が多かったイメージですが、最近では、息子の保育園でもゲーム遊びの一つとしても使用されているように、様々な環境で活用されるようになってきました。絵カードの活用法は工夫次第で無限大、非常にバラエティーに富んでいるなと感じています。

絵カードを各ご家庭ごとの活用法でぜひ気軽に取り入れながら、お子さんとの関わりやコミュニケーションの幅が広がっていく事、願っています。

そして、「我が家ではこんなふうに使っていますよ~!」「こんなのもあったらいいなぁ~!」、そんなご意見も今後皆さんより頂き参考にさせて頂きながら、ブラッシュアップしていったり、作品を増やしていったりしていけたらよいなと思っております。